長崎県の中でも南方に位置している「南島原市」は、年間を通して寒暖差が小さく温暖な気候で、農業と漁業が盛んです。この南島原市には、古くから「キリシタン文化」の歴史が残っていて、市内には日本におけるキリスト教の光と影を示す遺産が数多く存在しています。
世界遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産である「原城跡」、その関連遺産である「日野江城跡」が代表的。原城跡は禁教初期に島原と天草で起こった「島原・天草一揆」の舞台で、今も遺跡や遺物が数多く見つかっています。
また、南島原市を含めた島原半島地域は、世界ジオパークに日本第1号で認定された地でもあります。日本有数の活火山「普賢岳」が中心にそびえており、雄大な景色が広がっています。日本で最も新しい山『平成新山』は、市内各所から様々な姿を眺望できます。
長崎の南方、島原半島の奥側にある南島原市へのアクセスは、長崎市内から車で約2時間ほど。ちょっと遠出になりますが、その甲斐がある地域。今でも手つかずの自然や美しい海が残されていて、船で海へ出てイルカウォッチングを楽しむ貴重な体験もできます。
南島原市と言えば、名産品の代表「島原手延そうめん」を外す事は出来ません。生産量全国第2位を誇る産地で、南島原市の美味しい水を使ったそうめんは、コシが強くのど越しの良い食感が特徴。他にもわかめを細麺に加工したヘルシーな「ひょっつる」や、特産品のじゃがいもを使った「南蛮コロッケ」など、特色のある郷土料理が誕生しています。