「シースクリーム(シースケーキ)」というケーキを御存じですか?
長崎県民以外の方なら、おそらくどんなケーキか、まったく想像できないでしょうね。
しかし、地元長崎県民や長崎出身者の方なら、誰もが知っているケーキなのですよ。
「シースクリーム」は、生クリームとカスタードをスポンジでサンドしたケーキに、黄桃とパインのシロップ煮を乗せた、シンプルでレトロな雰囲気のケーキのこと。
長崎県内のケーキ屋さんに行くと「シースケーキ」という名前で売られていたりしますが、そのオリジナルこそが、「(株)梅月堂」が製造・販売している「シースクリーム」なのです。
長崎県内に多くの店舗や喫茶店を持つ「梅月堂」さんですが、そのすべての店舗で提供されるシースクリームを作る菓子工房が、みかんで有名な「多良見町」にある工房。
多い時には、なんと1日で数百個のシースクリームが生産される、シースクリーム好きにはパラダイスのような所なのです。
工房に入ると共に漂ってくる、お菓子の甘い香り。
この工房では、このシースクリームはもちろんの事、店舗で販売されている各種ケーキ類から、長崎のお土産として有名な「南蛮おるごおる」、長崎ならではの「桃まんじゅう・桃カステラ」も作られている、梅月堂の総合本部。中に入るだけでウキウキしてきますね。
梅月堂のシースクリームは、2日間をかけて作られています。
ベースとなるスポンジ生地は、前日に焼きあげられた特別配合のスポンジケーキ。そのレシピは秘伝中の秘伝との事です。
このスポンジケーキの上に乗せられるのは、梅月堂が誇る「シースクリーム用の特製カスタードクリーム」。
創業当時と同じく、銅製の巨大なボウルで手作業で練り上げたカスタードクリームで、程良い食感になるように生クリームと合わせて使われます。
薄くスライスされた、巨大なスポンジ生地の上に、この特製カスタードクリームをたっぷりと塗り、その上から別のスポンジ生地でサンド。
もうこれだけでも十分に美味しそうな感じです。
このサンドされたスポンジ生地の上から、生クリームをたっぷりと塗っていき、シースクリームの土台が完成。
その後、特殊な機械にかけて、シースクリームならではの長方形の形にカットされ、飾り付けを行う工程に進みます。
生クリームで飾りを付けられた後、シースクリームの特徴である「黄桃」と「パイン」のシロップ煮を乗せて、ナパージュ(寒天液の光沢付け)を行い、シースクリームの完成。
ちなみに、「シース」の意味は本来「豆のさや」の意で「さや(pod)」という語を引いたところ、間違えて「刀の鞘」である「sheath(シース)」(本当は「pod」)を付けたことから、シースクリームという名前になったのですね。
多くの長崎県民に愛され続けている「シースクリーム」。
しかし、その存在は長崎の県境を一歩離れると、とたんに姿を見ない存在になってしまいます。
長崎県内でしか流通していない、まさしく地元御用達のケーキ。このシースクリームを、なんと「冷凍便」でお届けできるパッケージが完成したのです!
東京や大阪、名古屋など、長崎県外で活躍されている長崎出身者の方なら、だれもが喜ぶ『サプライズ・ギフト』になる逸品。※特に「40歳代以上」の世代の方には、かなりピッタリと合うかと思いますよ。
物流が発達した現在では、本当に色々な種類のケーキが星の数ほど存在しますが、昭和の時代の長崎では「最もハイソで最先端の味」だった「シースクリーム」。たまの贅沢でお父さんが買ってきてくれる「シースクリーム」がとても楽しかった時代を懐かしみつつ、この「昭和レトロのケーキ」を楽しんでみてはいかがでしょうか?
各種ギフトにも、最適な逸品ですよ♪